マルドゥック・スクランブル(1〜3)/冲方 丁
マルドゥック・スクランブル―The First Compression 圧縮 マルドゥック・スクランブル―The First Compression 圧縮
冲方 丁 (2003/05)
早川書房

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三年間ほとんど本を読んでなかったせいか
自分で選ぶとハズレばかり引くので、
面白いらしいとの評判を聞いてから、手に取った三冊。

結論から言ってしまうなら、最初から最後までウフコックに萌えっぱなし。
人語を解する万能道具の金色ネズミ(等身大)だなんて、設定勝ちにも程があるなあ。これだけで読みきれるじゃんか、と思っていたところ、肝心の中身もぐうの音も出ないほど完璧で、面白い。日本SF大賞受賞も、SFの年間ランキング本一位も誇張と判断するはナンセンス、妥当だと思う他なし。

全三巻。
とは言え、「各巻ごとに独立したエピソードがまとめられている」のではなく、あくまで「三冊通して完結する」物語であるからして、出来るなら一気呵成に読み通してしまいたいところ。12時に寝るつもりが読み終わった頃には、空が白んでいた、なんて状態でした。
大量の活字ってのが好きな自身の性質も関係しているんでしょうけど、その長さに辟易することもなく、これだけの大量を怒涛の熱量で書ききった筆者の集中力に、ただただ頭が下がる一方。こちらとしても吸い取られる時間を、嬉々として捧げた次第です。

内容のほうも、ちらと。
1巻のラストまでに諸々あり、かつては無力だった少女が「周囲360度を感覚的に把握し、あらゆる電子機器に強制介入して自在に動かすことが出来る」能力と、件の万能ネズミウフコックを手に入れたことによって一気に戦闘少女としてはマスタークラスに。この時点でインフレしているため、そのまま戦闘狂を綴っていったなら、グダグダになったんでしょうけど。そこをそうせずに、カジノでのメダルをやり取りする戦いに興じた展開がこの作品のキモ。これが堪らない。
二巻中盤から始まるルーレットゲームといい、三巻冒頭からのブラックジャックといい、どちらも言ってしまえばただのコインのやり取りのはずなのに、作中における多量の情報のやり取りとそのスピードにこちらの脳もフル回転。「期せずして」敵役となるカジノ側のディーラーも好感の持てる描写がなされ、目的のための戦いを存分に楽しむことが出来ます。
本当に「モノは書き様」と言うか、演出の妙なんだということをまざまざと見せ付けられる心地良さでした。

それにしてもウフコックの萌えっぷりはDNAに訴えてくるかの如きだな。

「あた…たか…い…」

ドクターもいいですが、やっぱり僕はウフコックでしょうか。
ネズミというモチーフは過去から連綿と受け継がれてきた萌えの極地ですね。

マルドゥック・スクランブル―The Second Combustion 燃焼 マルドゥック・スクランブル―The Second Combustion 燃焼
冲方 丁 (2003/06)
早川書房

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マルドゥック・スクランブル―The Third Exhaust 排気 マルドゥック・スクランブル―The Third Exhaust 排気
冲方 丁 (2003/07)
早川書房

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この記事へのコメント
46. ひろ   URL  2007/02/21 03:29 [ 編集 ]
マルドゥック・ヴェロシティも読もうぜ!
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